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ついに [シルバーウィングでGO]

下の娘が8月に結婚。実は式は1月に京都で挙げる。今の若者は、こんなスタイルが多いようだ。そのときのことをあれこれ計画を立てていると、上の娘も若者を連れてきた。
「おいおい、いつから」
「え?、前から言ってたじゃない、ね、お母さん」
我が山の神は娘の言葉にただうなずく。
「ええ?そうだった?」
親子で私をだまし討ちにしたかと思ったが、もしかすると、そんな話があったかもしれない。ただ、若い娘によくある話だと、上の空で聞いていたのかもしれない。

ふたりは先日、お相手のご両親との会席の場を用意してくれた。都内で食事をするのは、今年の初めに下の娘の連れ合いのご両親とご一緒したとき以来である。
ご両親とも、実に気さくで暖かく接していただいた。我が山の神もうち解けて話の輪に加わっていた。
話では、ご両親ともゴルフをされるらしい。奥様は最近始められたということだが、ご主人のゴルフ歴は私よりずっと長いらしい。若い頃は、ハーレーにも乗っていたという。実にうらやましい。
記念に一冊の本をいただいた。

メッキに関する本である。ご自分の会社に関係する本のようである。
副題に「基礎のきそ」とある。しかし、ご本人には初級の内容だろうが、私にはかなり難しかった。いや、過去形で書いてはいけない。難しい。半分ほど読んだが、理解度は数分の一だろう。
下の娘の連れ合いのお父上は高校の数学教師である。上の娘の連れ合いのお父上はこんな難しい本を「手みやげ」にされる方である。私の頭脳を超えている人ばかりを連れてくる。ま、嬉しいことではあるが。
いずれのご両親も、私に恥ずかしい思いをさせるようなことは言わなかったし為されなかった。
二人の娘の連れ合いは、いずれも我が娘どもにはもったいないような方である。それもまた親としては嬉しい限りである。

いつかはこうなるものと思っていたが、どんな生活が私を待っていることか。
「どうにかなるものよ」
我が山の神はいつでも前向きだ。

帰りの電車でちょっとした出来事があった。我が山の神は知らないはずだ。
座席がひとつ空いていたので我が山の神が座った。隣の方は明らかに外国からきた小柄な女性だった。電車が停まり、その女性の向こう側の席が空いた。するとその女性はスッと自分の体を動かし。私の方を見た。「どうぞお座りください」とその目は言っている。ありがとうと目で答える。と、私の脇から一人の女性がすり抜けてその席に座った。
外国の女性は私の目をみて、「あなたに譲ったつもりだったのに」と言っていた。
しばらくして、我が山の神の隣の女性も降りていった。私は我が山の神と外国からの女性の間に収まった。
その外国からの女性も我々より先に席を立った、にっこりと笑いながらこちらを見て、「ごきげんよう」と「言っていた」

なお、私の代わりに席に座った日本女性にマナー違反と言うつもりはない。疲れた体に我慢して電車を利用していたのかもしれないのだから。ただ、この外国からの女性の、他の人にはほとんど気づかれないような小さな気配り、心遣いが我々の周りから少しずつ消えかかっているような気がする。もしかして、私自身が他の人からそのように見られているかもしれないなと自省しつつ。

「おかあさん、お酒もう少しいいかね」
「今夜だけよ」と我が山の神。


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