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政権交代 民主頑張れ 目覚めよ自民 [シルバーウィングでGO]

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 郵政選挙から4年、自民党が景気対策の継続を主張し、民主党が政権交代を訴える総選挙の結果が出た。民主党が308議席獲得という驚くべき大勝であった。この大勝という表現もピッタリしない、圧勝と言ってもまだ弱い。
 投票前から新聞やテレビなどのマスメディアは民主党が優勢と予想していた。中には300議席を予想するメディアもあったが、まさかそこまでと半信半疑だった。大体にして、そこまでの人材はいないだろうと思っていた。ふたを開けてみると、そのまさかが実際に起こった。
 一体なぜだろうか。民主党のマニフェストに、国民がこぞって賛意を抱いたとも思えない。自民党の公約と民主党の公約で、大きな差があるとも思えないのである。それでも国民は民主党に、「今度はあなた達がやりなさい」と命じた。
 自民党は119議席に激減した。今まで我が国の政治の中心近くにいた大物議員まで落選している。公明党も同様だった。いや、公明党の方がもっと痛手を負ったと言うべきかもしれない。なにしろ、党の看板の太田委員長、北側幹事長、国土交通省の大臣を務めた冬柴前幹事長も落選してしまったのだから。
 公明党の場合は、危機管理の欠落と言ってもいいだろう。その党にとって落選させてはならない人は、重複立候補させて安全を確保する手だてを講じておくことが大事なはずだが、陣営の危機感を高めるために「背水の陣」という言い方いで選挙に臨み、結果として一番招いてはならない結果になってしまった。
 自民党がこれまでに敗れてしまった原因はいろいろあるだろう。郵政問題、年金問題、不況と経済の減速、派遣切りなど、枚挙に暇がない。しかし、本当の敗因は違うところにあるのではないだろうか。
 昔、一億総中流と言われた時があった。みんな一生懸命働いて戦後の貧しさから抜け出し、三種の神器にかこまれて、わずかばかりの豊かさに触れ始めた頃であった。働けば誰でもそれなりの生活が出来る国になりつつあった。社会主義という理念があるが、もしかするとそのころの日本がその社会主義を実現しつつあったのではないかとすら思ったほどである。しかし、現在は、一転して競争至上社会である。競争はいいかもしれないが、相手を蹴落とすような社会ではないかとすら思うことがある。蹴落とされた人間は、二度と這い上がることが出来ない。そんな社会に誰がしたかと言われれば、長い間政権政党であった自民党にみんなの指が向かったのではないだろうか。強いものだけが生き残ることが出来る社会ではなく、弱い者にもそれなりの生活が出来るような社会を求めて、今、自民党への退場命が下ったのではないかと思う。

 さて、民主党の政権がスタートするが、若干の不安もある。前回の小泉チュルドレンのように、小沢チュルドレンが大量に当選したからである。
 今朝方、その一人の福田衣里子さんがインタビューを受けていたが、どんな答え方をするのか、はらはら心配しながら聞いていた。
 多くの新人議員は様々な政党政治の知識や、その党としてのスタンス、政権政党としてのマニフェスト、インタビューなどに応じた場合の応対の方法などについて、これから身につけていかなければならないだろう。新政権誕生の機運に乗って国会議員にはなったものの、まだ議員としても未熟であることを自らわきまえていないと、とんでもないしっぺ返しを食うおそれがある。浮かれて、自分がなんだか偉い人になってしまったような錯覚から、ひんしゅくを買うような言動は是非避けてほしいものである。
 社民党の辻本清美議員が、秘書給与の流用疑惑で議員辞職に追い込まれたことがあったが、これも、本人の責任と言うよりは回りに言われたままに行った行為が重大な結果を招いたことを記憶している人も多いだろう。
 民主党のベテラン議員には、こんなことにならないように新人議員の良き相談相手になって早く一人前の議員活動が出来るようにしていただきたいものである。あ、そういえば、辻本さんに秘書給与の流用を指南したのはベテラン秘書だったような。そんなこともあるから、一般人としての正義感や道徳観を失わず、謙虚な態度で議員活動に励んでほしい。

 なお、破れた自民党の議員諸氏には捲土重来を期待したいと思う。自民党は何と言っても今までの政権政党として長いノウハウを培ってきた。ただ、長くなればどうしても水が淀んでしまいやすい。淀めば水が濁り始め、そこにボウフラが湧くこともある。ここで一旦身を引いて自らに溜まった余計な脂肪を取り除き、動きやすいスリムな体になって再挑戦してほしい。今度の選挙では、70歳以上の議員が軒並み落選したが、ある意味で自民党のメタボ対策になったかもしれない。経験は必要だが、経験だけでは政治は進まないはずだ。若く、意欲と活力に溢れる新しい人材の発掘を怠ってはならない。ただし、それは小泉チルドレンや小沢チルドレンではなく、人格、識見ともに優れた人物でなければならない。いわんや、テレビ映りのいいタレントに目を向けるのは論外である。
 二つの政党による、成熟した民主主義が我が国に根付くかどうかは、今後の自民党の頑張りにかかっている。
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ブログ愛読者

marukobunko様、ブログが更新されませんので心配しております。お忙しいだけならよろしいのですが…。
by ブログ愛読者 (2009-09-27 06:36) 

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