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卓球の先生 [シルバーウィングでGO]

新年になって,また卓球教室に通い始めた。通い始めて足かけ7年かな。それにしても上達しないもんだ。いや,通っているから落ち込まずに済んでいるのかも知れない。
先生と打ち合っているときはまんざらでもないのだが,他の仲間と打ち合うとボロが出る。何のことはない,練習仲間の場合,右へ左へ,できるだけ難しそうなところへ打ってくるが,先生は一番打ちやすいところへ返してくれるので,思い切って振り切ることができるわけだ。
その先生と初めて会ったときは,かなり高齢なので,「大丈夫かな?」と心配になった。ラジオ体操が始まると,益々心配になった。腕が曲がったままで,準備運動になっていないような,「ちんたら」というとちょっと失礼だが,まあ,高齢者ならこんなもんだろうというラジオ体操だった。
ところが,卓球が始まると,動きは一変した。きびきびして,どんなボールも確実に打ち返してくる。ネットボールへの反応も機敏だ。時には,え!と驚くようなスピードボールも打ってくる。足も止まることはなく,常にステップを踏み換えながらボールをとらえている。昭和14年生まれで今年80歳になる人とはとても思えない。
驚くのはこれだけではない。一時間経って休憩になるのだが,先生は休まずに練習の相手を続ける。まるで疲れを知らぬスーパーマン。
2時間の卓球教室が終わって我々が道具の片づけをしている間に,先生は体育館の出口へ急ぐ。このあと,中学生の部活の指導に行くのだそうだ。驚異的な体力だ!
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