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女性教育への投資 [シルバーウィングでGO]

ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんが女性教育への投資を呼びかけているそうだ。このニュースにほんのちょっと違和感を感じた。
彼女がノーベル平和賞を受けたのは,女性教育の必要性を訴えた彼女の発言に反発した暴漢の銃撃におそわれながらもその姿勢を一貫して貫いているからだろう。成長した彼女は現在はイギリスの名門大学で学んでいるそうだ。知性的にも恵まれた女性だったわけだ。
文頭の「違和感」の説明をしなければならない。彼女が共感されてきたのは「女性にも教育を受ける権利がある」という考えだったのではないかと思う。英文ではどんな表現になっているかわからないが,投資という意味は,出したお金に見合った利益を得られる見通しをもって資金を出す行為のことだ。利益が得られないと判断したとき,投資家は資金を出すことを拒否するだろう。この意味と,女性の教育を受ける権利との間にずれを感じるのが違和感の正体だ。
マララさんは大人になり,民主主義や資本主義社会の仕組みを学び,女性が教育を受けることが社会的に大きなプラスになると考えて,「女性に投資を」と呼びかけたのかもしれない。しかし,社会的経済的都合で教育を受ける権利のあるなしを論じられても,女性は納得しないはずだ。似たような例で高齢者・障碍児者に対する社会資本の投資がある。社会的経済的にプラスでなければ税金は投入しないという考えは,どの国でもしてこなかったのではないだろうか。もちろんマララさんは「女性が置かれてきた過去と現実を見て考えるべきだ」と言うだろう。

珍しくこんな本を読んでみた
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