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勇気を与えたい? [シルバーウィングでGO]

新聞の記事に音楽家の坂本龍一氏が載っていた。
ヘッドラインは「『音楽の力』は恥ずべき言葉」。坂本龍一氏はよく使われるこの言葉が大嫌いなんだそうだ。もう一つヘッドラインがあってそこには「『癒してやろう』の姿勢 おこがましい」と書いてある。どちらもうんうんと頷きながら読んだ。
「『勇気を与えたい』とか言うじゃない?そんな恥ずべきことを少年たちが言っている。大人が言うからまねをしているわけで。僕は悲しい。」そんなコメントも載っている。全く同意だ。
似たような言葉に「感動を与えたい」という言葉が遣われることがある。こんな言葉を聞く度に,感動は与えたりもらったりするものではない。感動はするものだ,と思ってきた。何か心に響くものに触れ,激しく心を揺さぶられたときのことを「感動」と言うのであって,感動する主体はあくまで感動する本人のはずだ。感動させられるという受動的言葉はこの考え方と全く矛盾しない。坂本氏の言うとおり音楽で癒されるとしてもそれは本人がその音楽に接して主体的にその良さを「癒し」として感じるのだと思う。
甲子園球児のプレーに我々が心を動かされるのは,彼らが感動させてやろうとプレーしているからではない。あるときは勝ちたい一心で,あるときは無心で懸命にプレーするからだ。そこには全力を尽くす者だけが発する輝きがある。
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