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ドッチボール [シルバーウィングでGO]

子供の頃からドッジボールを遊んできた人は多いだろう。ボールを投げる腕の力や投げ方もこの遊びで自然に身についたので,近頃の子供よりも遠投能力はずっと高そうだ。
さて,言葉のちょっとした使い方の間違いに過ぎないが,ドッジボールのことをドッチボールという人がいる。「ジ」が「チ」に聞こえた人たちだろうと思ってきた。広辞苑には「ドッチボール」は「ドッジボール」の訛だと書いてある。完全にない言葉ではないわけだ。しかし,やっぱり正しくはドッジボールと言うべきだと思った。英語でdodge ballと書くのから当然だと思う。
当然言葉に敏感な作家はその辺の使い分けは厳密にしているだろうと思った。ところが,古い小説を読んでいると,ドッチ・ボールという言葉が出てきた。おっと,文化勲章受賞者でもこんなことがあるんだ。小説の題名は「火山」作家は遠藤周作だ。
遠藤周作がどっちのボールという意味とかけてしゃれを言う訳もないし,もしかすると昔はドッチボールという言い方が一般的な時代があったのかもしれない。子供の頃を思い出しても,「ドッチボールしようよ」と友達同士で声をかけていた記憶もある。
遠藤周作がドッチ・ボールと書いた小説は題名が「火山」という,気象台を退職する男とキリスト協会から追放処分を受けた男が絡み合うようなすれ違うような,やはり遠藤周作らしいキリスト教を扱った作品だ。登場人物の冷え冷えとする心情を浮き立たせるような書きぶりが,時々本を閉じさせる。しかし,気になって再び手に取り読み続ける小説だ。
この火山は小説では「赤岳」とされている。しかし,実際に遠藤周作が何という火山をモデルにして描いた小説かは私には分からない。だが,隠れキリシタンを扱った小説は長崎が舞台だ。とすると,この赤岳は雲仙普賢岳がモデルとしてもおかしくない。とすると遠藤周作は亡くなる前に雲仙普賢岳が大爆発を起こし多くの犠牲者が出たことも知っていたはずだ。
話がドッチから雲仙普賢岳まで行っちゃった。いつものことながらなんというとりとめのなさ。
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