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民主主義 [シルバーウィングでGO]

民主主義とは読んで字の如く,国の主人は民であるという考えだ。日本国憲法では「主権が国民に存する」と表現している。
国家となると最小のレベルでも所帯が大きいから,現実的には直接民主主義ではなく代表による民主主義が一般的な形態,議会だ。ただし,突発的に発生する問題について,市民の代表である議会が自分たちの考えを正しく理解していないと思われるときは,直接に行動することがある。それが,デモ(demonstration)だ。このデモ(demo)はデモクラシー(democracy)のデモと出所は同じだと思っている。代表者には委任させられない問題が生じたとき,政治の主権者が直接行動するわけだ。
香港の大規模なデモはまさに政治の主権者が代表者に直接ノーを突きつけたわけだ。200万人がデモに参加したと言うから,730万人の香港では,事実上殆どの人が立ち上がったと言っていいはずだ。香港政府も主権者たる200万人に警察を立ち向かわせるわけにはいかなくなった。
これが,民主主義が成熟していない独裁国家なら,政治家が主権者である国民に銃口さえ向けかねない。香港の行政長官がひとまず矛を収め,条例制定を強行しなかったのは,民主主義の伝統が生きているということだろう。
それにしても,香港の人たちの意識の高さは我々とは違うレベルだ。市井や大学のノンポリ化・遊園地化が進み,安心した政治家が主権者の意向などお構いなしに政治を進められる国がある。「反対デモはテロ行為と本質においてあまり変わらない」と言ってのけた政治家がいるその国と比べると香港が羨ましくなる。
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