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揮毫の力 [シルバーウィングでGO]

ハンセン病家族訴訟の一審判決がそのまま確定し,差別的扱いで長い間苦しんできた家族に対して国が謝罪し補償金を支払うことになった。
注目される裁判で,判決が出たとき若手の弁護士が走ってきて「全面勝訴」とか「不当判決」とか書かれた大きな紙をかざして,支援者や報道陣にアピールするシーンがよくある。その文字は殆どがワープロで書かれた文字を拡大したものだ。もしかすると,大型のプリンタで直接プリントアウトしたものかも知れない。しかし,先日のハンセン病家族訴訟の際は国が控訴しないことを明言して判決が確定したとき,誰かが揮毫した「勝訴確定」の文字が掲げられた。文字はそれほどうまいわけではないが,毛筆が持つ力強さが見る人に感銘を与えた。
実は,今までもなぜワープロにするのか疑問に思ってきた。筆と墨液と紙があれば短時間ですぐに書ける。頼まれたのか指示されたのが若手の弁護士だとしても書けないことはない。文字の巧拙など気にすることはない。むしろ,ワープロののっぺり感ではなく,意図がよく伝わる「あじ」のある文字になるだろう。こんどの「勝訴確定」の揮毫にも喜びがしっかりにじみ出ていた。

左端だけが揮毫文字、あとはワープロ
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