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映画・新聞記者 [シルバーウィングでGO]

映画・新聞記者をみた。かなり刺激的な映画だった。政治記者が政府が密かに軍事医学研究所建設を進めようという情報を得て,駆けずり回り,内部からの通報者を突き止めて政府と対決するという粗筋だ。
「映画・新聞記者」は何年か前からこの日本で起こってきたことを下敷きにしている。森友学園問題や加計学園問題だ。内部通報者が自殺するという展開も,森友学園問題で財務相近畿財務局で文書改ざんの責任をとらされて職員が自殺した経緯と酷似している。
それにしても,政権を守るために政府内局に作られた組織のおぞましさは現実とは思えないほどだ。高齢者を狙う詐欺集団が電話をかけ続ける部屋を思い起こさせる。映っている人物は,各省庁から出向してきているエリートたちだ。パソコンに向かって猛烈な早さでSNSに書き込んでいる姿は不気味ですらある。彼らの目的は上司に命じられた攻撃対象の人物の人格をおとしめること,信用をなくさせることだ。そのためには,相手が誰であろうと容赦はしないし手段も選ばない。そう言えば文科省の前川元事務次官も政権に反旗を翻すと徹底的に叩かれたっけなぁ。SNSどころか菅官房長官の人格否定発言に驚かされた。その前川喜平氏が映画に登場しているから,より現実感が増す。
韓国人主演女優演じる政治記者吉岡は父も新聞記者で,その昔誤報記事にかかわって自殺している。同じような展開の事件に彼女がどう立ち向かうか,最後まで先を見通せない展開だ。
もう一人の主人公は外務省から政府内局に出向してきている,通報者の元部下の松坂桃李演じる杉原だ。自分の名前を出してでも,政府が進めようとする暴挙を阻止しようと決意するが,妻が異常出産の危機を乗り越え父親として自宅に帰ったときに,役人として生きる道に戻るところで映画は終わっている。
なお,杉原の上司の「この国の民主主義は形だけでいい」という台詞にこの映画が凝縮されている。

だれがどんな責任をとるんだろう
P1070939.JPG

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omachi

お腹がくちくなったら、眠り薬にどうぞ。
歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。
by omachi (2019-07-19 19:11) 

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