職を賭する責任？

４月に特措法に基づくインフルエンザ等緊急事態宣言は５月25日まで延長され国民生活に大きな影響を与えた。感染者は一時的に収まったが再び感染の広がりが顕著で，このままでは東京の新規感染者数は，千を超えるのではあるまいか。全国の新規感染者は数千に上るのではあるまいかと心配される。しかし，政府は再び緊急事態を宣言する状態ではないと静観の構えだ。今宣言を発令しないでいつ宣言するというのだろう。
緊急事態宣言どころではない。こともあろうに政府はgo to travelキャンペーンを始めると言いだし，7月22日にスタートさせた。浮かれた人がでるのはやむを得ない。とうとう岩手県人も感染してしまった。
新型コロナウィルス感染症対策分科会の尾身会長はgo to travelキャンペーンの延期を政府に提言したそうだが受け入れられなかったという。ある法律家は，政府は都合のいいことだけをつまみ食いして専門家の判断を隠れ蓑にしていると批判している。
更に東京都医師会の尾崎治夫会長は「今が最後のチャンスだ」と政府の動こうとしない姿勢に怒りをぶちまけた。
このような緊急の事態を前にして国会は恒例の夏休みに入っている。国会議員は，地元に帰ってのんびりしているだろう。なんの手も打たないからその間にもウィルスは拡大していく。ここ野田市でも累計感染者は34に増えている。もしかすると新型コロナウィルスが身近に忍び寄っているのではあるまいか。こうなると天災というより人災という側面が強い。座して手をこまねいているだけでは，ウィルスのアメーバの広がるようなじわじわとした感染拡大を押さえることはできない。西村大臣は「最終的に政治が責任を持って対策を進めていく。」と述べたようだが，「職を賭して」という重い意味は感じられない。

こんなに派手じゃなあ

コメント 1

　東北青森県某市の市長さんが
　　　”感染拡大は人災”
と鋭く指摘されていましたが、正にその通りになりました。
　すでに抑制の為の最後の機会を見逃し、万事休すになったかの観があります。
　おまけに後世の歴史家がこの政権の失政を検証出来ない様に議事録等の公文書を整備しないずる賢さだけは健在です。
by LargeKzOh (2020-08-02 12:15)