大阪の判断

新型コロナウィルスが猛威を振るい，私を含め全国民がいや多くの国民が，息を潜めてウィルスが過ぎ去るのを待っている。そんな状態だから経済活動は停滞中だ。その経済活動を再開できるのはいつか，緊急事態発令解除の日を今か今かと殆どの人が待ちわびている。
政府が，安倍晋三首相がいつその声明を発するか。
安倍首相の常套句は「総合的に」である。こんどのコロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態発令の解除も「総合的に」判断するだろう。しかし，総合的と言う意味をはっきりと理解しているかどうか怪しい。
総合と対になる言葉は分析だ。総合とはいくつかの指標を念頭に，それがどのようになったときにある結論を出すかをあらかじめ決めておく。それを国に先んじて大阪府が決めて発表した。
今度の大阪府の独自基準は三つからなる。
①感染経路が不明な新規感染者が10人未満のとき
②検査を受けた人に占める陽性者が7%未満のとき
③重傷病床の使用率が60%未満のとき
この①②③の条件がorではなくandで結ばれたときに解除するということを国に先んじて明確にしたことの意義は大きい。頑張るための見通しがつく。
こんどの騒動で，誰が頼りになるかはっきり見えた。裏を返せば誰が頼りにならないかよく分かったということだ。
地方政党の吉村知事は，松井市長と交代する形で府知事になったが，大阪に埋もれさせるのが何とももったいない。