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強風下の小鳥 [シルバーウィングでGO]

1月25日,朝からずっと藤沢周平を読んで過ごした。午後になっても座ったままだ。
「あたし,歩いてくるわね」
我が山の神が体を燃やしに行くのだそうだ。このところ,良く歩いているらしい。ついでに買い物に寄ることもあるようだ。山の神は1時間以上経ってから帰ってきた。歩数計は一万近くになったらしい。夕方までには軽く大台を越えるだろう。
歩数計は私も同じものを付けている。6歩以上歩かないとカウントしない機械なので,しっかり歩かないと数が増えていかない。どれと歩数計を取り出してみると,なんと午後3時過ぎなのに600歩しかカウントしていない。これではメタボが進行してしまう。本を放り出して,カメラを担いだ。我が山の神が言う。
「写真を撮りに行くの,風が強いよ」
「歩きに行く。何かいれば撮るけどね。」
外に出ると我が山の神が言うようにかなりの風が吹いている。これでは,小鳥は藪の中に入ってしまって出で来ないだろうなと,写真の方はあきらめた。ま,歩数を稼げばいいか。
県道を越えていつもカワセミを見かける池まで歩く。しかし,この日はカワセミなんぞはやってこない。1羽のアオサギがうずくまり,そのほかはコガモやカルガモがいるだけだ。とりあえずシャッターは押したが,まず,間違いなく保存することはないだろう。
そう思っているうちに,冷たい風はどんどん強くなってくる。耳も痛くなるほどだ。こりゃたまらん。自宅に戻って,藤沢周平の続きを読もうととって返す。自宅近くの林まで来ると。林が風をやや防いでくれるので立ち止まって歩数計を見た。なんとか四千を越えたぐらいだった。やむをえんと思ったその時,眼の隅で何かが動いた。ちょっと離れた杉の木の辺りに何かいる。かなり小さい小鳥のようだ。白っぽい色をしていてスズメよりもかなり小さく動きも速い。カメラの設定も確かめずに慌ててカメラを構えてシャッターを押すが,上手く撮れた気はしない。
IMG_3290.JPG
この林は一部が伐採されて切り取られた枝を積んであるところがあるが,今度はその辺りから小鳥が飛び出してきて,近くの雑木の小枝に留まった。こっちは少し大きいようだ。胸が赤っぽくシッポが青い。おや,ルリビタキの雌のようだ。そのルリビタキがなんと思ったか,すぐ私の近くの小枝に来て留まった。おっと,急いで焦点が合う距離を1.8メートルに変えてシャッターを押す。ジョウビタキという鳥は人間に近づきすぎるので「バカビタキ」と呼ばれることがあるそうだが,このルリビタキは一体どうしたというのだろう。こっちがあっけにとられて慌ててしまうほどだ。
IMG_3491.JPG
僅か25分ほどの間に,500回近いシャッターが切られたが,このうち残るのはたぶん数十分の一にしかならないだろう。いや,もしかすると僅か数枚かも知れない。
なお,後で調べたところ,最初に撮った小さな野鳥はキクイタダキという鳥だった。写真に収めたのは初めての野鳥だ。その時は気づかなかったが,最近の写真では一番の収穫だったのだ。まさに,タヌキも歩けば棒に当たるである。あ,タヌキではなく,チーターだった。ただし,ちょっと肥えたチーターだが。

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