ソチ後

ウクライナ情勢に目が離せない。ロシアがクリミア半島に侵攻し，ウクライナ軍とにらみ合いを続けている。にらみ合いと言うより，ロシア軍が包囲していると言った方がいいだろう。ウクライナ軍を取り囲むロシア軍は，時々威嚇発砲をしているだけらしいが，いつ戦いが始まるか分からない情勢だ。
ロシア軍が戦いを始めたければ，いつでも行動するだろう。向こうが撃ってきたからと言えばそれですむ。前線ではどっちが最初に撃ったかなど確かめようがない。
プーチンはロシア軍が侵攻したのは現政権からの要請に基づくと言っている。ウクライナとロシアには軍事協定があり，ロシアにいる正当なウクライナ大統領の要請はそれに基づくものだから国際法にかなっているということだ。
挙げ句，クリミヤ自治共和国がロシアに帰属することを決める住民投票を行った。ロシアはそれを支持している。
日本で言えば，長崎県が韓国に帰属したいから住民投票をするというのと同じだ。国の問題を長崎県の住民だけで決められるはずはない。そんなことは分かっていても，都合のよい理由は何とでもつけられる。それがロシア流だ。
さて，ロシアのソチで，オリムピックに続いて行われていたパラリムピックが終わる。ロシア軍が手を出さないのは，この平和の祭典が続いていたからだ。ソチパラリムピックが終わったあと，頃合いを見計らったロシア軍が一気に戦いを始める可能性が高い。
世界は再び超大国同士が核を抱えてにらみ合う構図に逆戻りしかねない。その余波で，世界のあちこちで蜂の巣をつついたような戦闘が頻発し，喜ぶのは死の商人だけということになりかねないなあ。


ISSに行けるのは，今はロシアのソユーズだけだ。まさか，これまで取引材料にされはしないだろうが。
アメリカは，独自のロケットを造らざるを得なくなるだろうなあ。