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ダム過放流

新聞の一面に「豪雨時 ダム過放流か」という見出しだ。過放流と言う言葉は始めて見たがその意味するところは直感的に理解できる。
2018年の西日本豪雨の時に8基,2019年の台風19号の時に6基のダムで緊急放流が行われたそうだが,そのうち4基で過放流が行われた疑いがあるそうだ。新聞によればそれはダムの水位の変化の記録が残っていたので分かったということだ。
ダムはあるレベルまで水位が上がるとダムそのものの危険を避けるために放流するらしい。それを緊急放流と呼ぶわけだが,そのうち4基のダムの水位が下がっていたことが分かったということだ。どれくらいの雨が降ればどれくらいの水が流入するか過去の事例を分析すればかなりの確率で水の流入量を把握することができるはずだ。ダムの水位がそれ以上増えないように水を放流するのが緊急放流だ。
ところが緊急放流したために水位が下がってしまった記録が残っていたというわけだ。水位が下がってしまうと言うことは必要以上に放流してしまったということだ。豪雨時に必要以上に放流すれば当然下流域で水害が発生する可能性が高くなる。事実西日本豪雨の時は,愛媛県の肘川下流域では3500棟が浸水し,8名の尊い命が失われた。その損害賠償を求めて住民は今年の1月に訴えを起こしたという話も掲載されている。
それにしてもお粗末な話だ。過去の例から雨量と流入量は高い確率で推定できるはずだし,いまではコンピュータで流入量と放水量のバランスをとることはそれほど難しくはないはずだ。
なぜなのか分からないが,放水は手作業で行うそうだ。将棋のAIは数億手のシミュレーションなかから駒を動かすのだそうだが,今時なら,AIによる自動放流だって可能だろう。それが手作業だとは。水位は目でも簡単に確認できるから,手作業でもちゃんとできれば文句はない。でも人間ミスは付き物だ。まさかとは思うがスマホに現を抜かしていたのではあるまいなぁ。
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