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津波の不思議 [シルバーウィングでGO]

神奈川に住む友人から,もしも野田村に行くなら自分の家がどのような状態か見に行って欲しいと言われた。彼の実家には彼の弟が住んでいる。最初に行ったときは若い女性が対応してくれた。「叔父さんは出かけています」とのことで友人の弟には会えなかった。彼の家の前には様々な瓦礫が押し寄せていたが,家そのものの痛みは少ないように見えた。ところが,数日後にもう一度行ってみると,友人の弟は久慈市の親戚の所に行っていると言うことを近所の人から聞いた。瓦礫が取り除かれたあとの様子を再確認すると,側面がかなりひどく壊れていた。友人もがっかりするだろうと電話連絡をすると,既に彼の弟から電話で詳しく聞いている様子だった。
野田港はどうなっているかと気になってそちらにも足を伸ばしてみた。当然ながら港の施設は殆どなくなっていた。船も全く見あたらない。
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ところが,港にいたる道路脇の民家は,殆ど津波の被害を免れている。一体どうしてなのだろう。もっと海に近いところにある旅館は,水はかなり被っているが,流されてはいなかった。普通の民家よりはかなり大きい建物ではあるが木造のはずだ。なぜこの建物が流出を免れたのだろう。
詳しい理由はこれから専門家が調べて明らかにしてくれるだろうが,この一帯を見ると被害が大きかったところと比較的軽かったところがある。湾などの地形や津波が押し寄せた方向と関係があるのではないだろうか。また,第一波,第二波と次々にやってきた津波が複雑に影響しあって,所によって津波の大きさが変化したのではないだろうか。
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なお,防潮堤の高さも被害に関係しているような気がする。十府ヶ浦から港にかけてずっと防潮堤がのびているが,港に近いところの防潮堤は十府ヶ浦の中心部の防潮堤よりも高くなっていた。津波対策で少しずつ高くしていったのだろうが,それが津波の被害にも関わっていたように思える。
この防潮堤の直ぐしたの建物は非常に被害が少ないように見えたし,その直ぐ側の防潮林には殆ど被害がないところもあった。
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なお,港に近い道路脇に座っていた高齢者に,このあたりは被害が無くて良かったねえと声をかけると,日頃の行いが良かったからだろうと話す。この時ばかりは少し熱くなった。石原都知事の天罰発言が連想されたからだ。被害にあった人間は日頃の行いが良くなかったので,天罰を受けたのかと。
31日の早朝には自転車で野田村の下安家地区まで行ってみたが,ここでも河口のすぐ側の民家は一階だけ浸水したが,二階は無事だった。二階の一部屋で犬が啼いている。もっと海の近くの民家もあるが,やや高いこともあって,全く被害を受けていないようだった。ただし,すぐ近くの安家川にかかかっている橋は半分が向こう側に,半分がこちら側に真っ二つに折られて流されていることで分かるように,津波そのものはかなりの勢いで安家川を遡上したことが分かる。兄の話では,安家川の川州にある漁業施設は全部やられてしまったと言うことである。
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