パセリ

２月頃だったか「ほら，あれ見て」と我が山の神が指さす方向にもやもやっとした草が生えていた。目を凝らすとラズベリーの木の陰に一つだけ雑草のように生えていた。パセリは植えた記憶があるが別の場所で，それもプランターに植えたはずだった。パセリの種がこぼれてあんなところで元気に育っていたとは気がつかなかった。その後，パセリのことはあまり気にとめずにいた。
何かの料理の時パセリがかかっていて，「そのパセリ庭に生えているものよ」と我が山の神が言う。パセリはアゲハチョウが卵を産みつけるのでそのうちに幼虫に食い荒らされるだろうと思っていたが，まだ寒い時期でもあり無事に育っていたようだ。たった一株だがなかなか便利だ。そのうち背丈がどんどん高くなってきて隣のブロック塀より高くなり1メートルを超えた。先には花のつぼみらしき物がついている。調べてみるとパセリは2年草で2年目のパセリが花を付けるのだそうだ。電子辞書で調べると，草丈は20ないし40センチとか，60センチと出ているが庭のパセリは1メートルを優に超えている。
我が山の神はこのパセリの葉を摘み取って刻み，冷凍して保存しているそうだ。うん，刻んだパセリだがスープに乗ったパセリは十分にその役割を果たし香しかった。
なお，パセリには驚くほど沢山のビタミンやミネラルが含まれ体にいいそうだ。うん，また種を散らかしておこうか。