接点はネットの掲示板

茨城県の神栖市で19歳の女性が殺された。痛ましい事件でありご両親の悲しみはいかばかりかと想像に余りある。
それにしても，女性はなぜ電車にタクシーを乗り継いでまで，会ったことも見たこともない犯人の元に出向いていったのだろう。
死者をおとしめるつもりはない。しかし，世の若い女性はどこにどんな魔の手が潜んでいるのか今度の事件から教訓を得なければならない。
犯人と被害女性の接点は，ネットの掲示板だそうだ。ネットならどんなことでも言いたい放題だ。書き方によっては白馬の騎士を演じることもできる。逆に，不幸を演じ哀れみと同情を誘うこともできる。この女性は犯人の巧みな言葉に載せられて，死地へたぐり寄せられたのではないかと疑う。ネットの世界には仮面をつけて女性をたぶらかそうという狼男がうようよいることをこの19歳の女性はまだ知らなかったのだろう。
この女性は19歳だからもう大人と言っていいし，法律的にも成人だ。薬学を学んでいたと言うから，物事の理非は十分にわきまえているはずだ。それでもこんな罠に引っかかる。全国の小中高大学では是非とも授業で取り上げてほしいし，世の親も識者も新聞もテレビも，ネットの危険性についてもっと喧伝してほしいものである。

パソコン通信の頃の掲示板ではこんなことが起こった記憶はない。今は写真の募集もSNS，Instagramの時代だ。