麻生太郎いつもの放言

子どもを産まなかった方が問題，と女性を切り捨てたのが麻生太郎財務大臣だ。いや，切り捨てられたのは女性だけでなく男も一緒だ。人が増えていかないことを，個人のせいにするのでは，政治家としていかがなものか。
日本は国別人口増減率で比較すると，かなり下の方だ。何しろマイナスだから，人口はこれから減っていく一方だ。人々はなぜ子供を作らなくなったか，麻生大臣だって考えたことはあるだろう。
子供を作るためには基本的にまず結婚してからだが，収入が安定し衣食住の見通しが立てば，結婚するつもりになるだろう。
ところが，現在の若者の状況をみると，未婚率が高い。先々まで安心して暮らせるかどうか見通しが立たないからだ。本来なら，暖かい家庭に収まっても良いはずなのに，収入が安定しないから独身貴族を演じさせられる。いつのころからか勝ち組・負け組の色分けが鮮明になり，負け組は勝ち組の数分の一の収入に甘んじなければならない。これで子供を作れと言われても，できるわけがない。
どうすれば，若者が安心して家庭を営み家族を増やそうとするか，個人の問題に矮小化するようでは絶対に解決しない。麻生大臣もその理屈は知っているはずだが，なぜあんな放言になるのか不思議だ。
我が国は社会主義国ではないから，全てを平らにしろというつもりはない。しかし，でこぼこが大きすぎては，最後には富める者にすら富が戻らなくなるはずだ。

アイラブユーではない，喧嘩，詐欺じゃないサギだ