もとを絶たなきゃだめ？

「もとを絶たなきゃだめ？」って，なんのCMだったっけ。においを防ぐための芳香剤だったかなあ。
強引に臭いの話しにしてしまったが，きな臭い話だ。仮想的国としての北朝鮮からのミサイル防衛策の一つとして，イージスアショアを導入予定だったが，不都合がわかり中止された。その陰で「もとを絶たなきゃだめ」と言う声が聞こえてきた。つまり，専守防衛は先制攻撃を禁じていないという考えだ。北朝鮮のミサイル基地を直接攻撃するのは防衛のためだという理屈だ。この理由を許せばどんな相手でも攻撃が可能だ。
思い出すのは多国籍軍によるイラク攻撃だ。イラクが大量破壊兵器を所持しているという情報に基づき，その大量破壊兵器から身を守らねばならないとして，イラクに先制攻撃を加えフセイン大統領を引きずり出して殺した。その後ブッシュ多国籍軍は大量破壊兵器を探したがついに発見されなかった。あのとき，日本は多国籍軍には参加せず，お金で済ませたので肩身の狭い思いをしたんだそうだが，多国籍軍のイラク攻撃を最初に支持したのが時の小泉首相だ。あれが，防衛のための戦いだったと言えるはずがない。北朝鮮のミサイル基地を破壊し，金正恩を殺害することが専守防衛的だと言うのだろうか。この話を聞いたら北朝鮮は激怒するだろう。やれるものならやってみろ。その前に，東京を火の海にしてみせると言うだろう。
戦後75年。もう喉元をすぎたのか。専守先制攻撃を言う人は「二度とその轍は踏まない」と嘯くだろうなあ。

匂いは蕾の時の方が強い