政界のさまよい人

元民主党の細野豪志議員が自民党二階派に入る見込みだそうだ。
細野議員は民主党政権の時は環境大臣も務めた党の牽引役だった。たびたび質問に立ち，自民党を厳しく追及してきた。後の総理大臣にと御輿に載せたいと思う人も多かったはずだ。それが政権から滑り落ち，小池百合子都知事の主導する希望の党などに属したりしたが，烏合の衆的な会派に飽きたらなさを感じていたのだろう。どこか自らのキャリアを光らせる場を求めた結果が二階派に行き着いたわけだ。
最終的には自民党入りを希望しているのだろうと思うが，日本人的な潔癖さからみれば，細野豪志の移籍はたぶん批判されるだろう。批判よりは非難の意味合いが強いかもしれない。選んでくれた人ではなく自分最優先，つまり自分ファーストの考え方だと思われるはずだ。当然，今まで選挙区で戦ってきた自民党員がいるはずだから，その人たちの反発をどのようにかいくぐるかだ。
それにしても，政界の離合集散の激しさに驚く。あの人達も，落選してただの人になるが恐いのだろうなあ。だから政界には身の置き所を求める迷い人，彷徨い人が多いのだろう。ちなみに著名な政治家の彷徨き具合を調べてみると面白い。細野豪志は移籍5回で，この中では少ない方だが，真逆という印象だからなあ。

石破茂：自由民主党→改革の会→新生党→新進党→無所属→自由民主党
二階俊博：自由民主党→新生党→新進党→自由党→保守党→保守新党→自由民主党
今井雅人： 民主党→日本維新の会→維新の党→民進党→希望の党→国民民主党→立憲民主党
樽床伸二：無所属→日本新党→新進党→フロムファイブ→民政党→民主党→民進党→無所属→希望の党→無所属
小池百合子：日本新党→新進党→自由党→保守党→保守クラブ→自由民主党→都民ファーストの会
細野豪志：民主党→民進党→無所属→希望の党→自民党二階派

熟れたほおずきは甘いずっぱい。丸いままの実のかわに空気を入れてつぶすとブーという音がする。