SSブログ

簡保 [シルバーウィングでGO]

保険についてはおやじ様から基本を教わった。現在は貯金なのか保険なのか分かりにくい商品が多いが,おやじ様は保険は掛け捨てでいいと強調した。保険が役に立つと言うことは何か悪いことがあったということが前提になる。そんなとき救ってくれるのが保険だというわけだ。何事もなく済んでくれれば保険が使われることはない。本当はそれが一番良いわけだ。保険は無駄になるのがいいと言うわけだ。当然掛け金が少なくて済む掛け捨てでいいという結論だ。
さて,簡保や郵便貯金は無尽や頼母子講と呼ばれた庶民金融に変わって,庶民の暮らしを守る役割を果たしてきた。元々は国家が引き受け元だったから信頼性は抜群だった。郵便局は全国津々浦々にあるら,庶民は安心して貯金し保険に入ることができた。
ところが民営化によって郵貯・簡保の姿勢が徐々に変わってきた。互助的組織ではなく会社として利益追求の会社になった。社員に求められるのは目標値の達成だ。保険業務の達成目標はわかりやすい。契約金額を積み上げれば簡単に個人の比較ができる。当然,達成目標については管理職のチェックが入るだろう。管理職自身の達成目標は支店同士で競争させられるから管理職は職員の尻をたたくことになるわけだ。
保険が各家庭に行き渡り,なかなかこれ以上の販売が難しくなると,おじいちゃんおばちゃんに新規の保険に乗り換えさせようと躍起になる。話しがよくわからないおじいちゃんおばあちゃんは,孫のような担当所員に「まかせるからやっといて」とつぶやく。
たちの悪い係員は以前の契約をそのまま残し,新しい契約を取り交わしたことにし,契約金の二重どりだ。
これは,はっきり言えば詐欺だ。簡保生命が詐欺をはたらいていたということだ。特殊詐欺まがいの手口で,主に高齢者から金を巻き上げてきたわけだ。分かっているだけで12800件。疑問符がつく契約がその何倍にもなりそうだという。本来ならこんな会社つぶしてしまえと言いたいところだが,つぶすにしては余りに巨大すぎ政府も困り果てているだろう。取りあえず一月一日から3ヶ月の業務停止命令だが,立て直すのは容易ではないはずだ。

前途多難
IMG_93391.JPG
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。