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さらけ出せることが出来る [シルバーウィングでGO]

俳優と女優が結婚し,年下の俳優が「(結婚する女性が)年上の方が自分をさらけ出せることが出来る」とコメントした。これって,言葉遣いとしてちょっぴり気になる。
正しくはa「自分をさらけ出せる」または,b「自分をさらけ出すことが出来る」のどちらかだろう。
俳優はaとb両方を混ぜ合わせたような言い方にしたわけだ。なぜこんな言葉遣いをするのだろう。
さて,高校の国語の教材から小説が減って,「論理的な文章及び実用的な文章」いわゆる説明文系統の教材が増えているそうだ。文学者はそういう傾向が強くなっていることに危機感を抱いているそうだ。うん確かになあ,長い目で見れば文学者の危機感はあながち的外れではないかもしれない。テストに使われる比率が減れば,学生が小説類を読もうという動機が小さくなるかもしれない訳だから。そうなると,言葉遣いに極めて敏感な小説家の文章にふれる機会が少なくなるわけだ。「さらけ出せることが出来る」のような首を傾げるような言い方が増えることになるだろうなあ。まあなあ,テレビのアナウンサーだって「非常に真っ暗」なんて言い方をしている。
言葉は生き物。いつの間にか「あんたのほうがおかしい」と言われる時が来るかもしれないよなぁ。そういえば日曜の音楽会の案内係が「50分まで休憩にします」を「ゴジップンマデキュウケイニシマス」と実に柔らかい声で案内してくれたっけ。

久しぶりに藤沢周平を読んでみた。
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